(感想)フラクタル 第2話「ネッサ」
第2話 「ネッサ」
果たして自由過ぎるのが異常なのか、それとも、家族と一緒が異常なのか・・・
そして、島本さんの登場でジブリな感じが上乗せされましたね☆w

・クレイン 小林ゆう ・ブッチャー 近藤浩徳
・フリュネ 津田美波 ・クレインの父 木村雅文
・ネッサ 花澤香菜 ・クレインの母 吉田安愉子
・スンダ 浅沼晋太郎 ・街の男 椙山貴夫
・エンリ 井口裕香 ・セキュリティポリス 松丸幸太郎
・モーラン 島本須美 ・祈りの声 丸山ゆう
・タカミ― 宮下栄治
【スタッフ】
・脚本 岡田麿里
・絵コンテ 神戸 守
・演出 神戸 守
・作画監督 田中裕介
【オープニング・エンディングテーマ】
・OP:『ハリネズミ』 (歌:AZUMA HITOMI)
・ED:『Down By The Salley Gardens』(歌:AZUMA HITOMI)
【あらすじ】
どーーーん!フリュネが残したブローチから出てきたのは幼い女の子
ドッペル・ネッサだった。普通のドッペルとは違う触れるドッペルに
戸惑うクレイン。一方天真爛漫・無邪気なネッサは行く先々で問題を
起こしてしまい…。初めて他人に振り回されるわずらわしさに苛立つ
クレインはネッサを「忘れ物」としてセキュリティに預けてしまう。
クレインを自分の居場所だと言ったネッサは一体どうなってしまうのか…!?

初回でどう見てもナウシカだろッ!的なフリュネという
キャラが登場してジブリっぽいと話題になった本作です
が、ついに名作ジブリに欠かせない存在、島本須美が登場!
島本さんといえば思い切りナウシカ役の方、これでいよいよ
ジブリに近づいた!名作の匂いがッ!?w、そしてチャリで
風を切って走るのもジブリではよくあるシーンですよね☆w
と、ジブリジブリ言ってますが、もちろんこの作品の見所は
そこではなく、しっかりとした独特の個性もちゃんと持って
いると思いますよ?まぁそれはおいおい書き綴っていきます!
さて、ということで前回ラストでババーンっと登場した、山本
監督もお気に入りのキャラクター・ネッサが正式参戦ですッ!

このネッサ、まさに"天真爛漫"という言葉を人型にしたかの
ような明るく元気でとっても可愛らしい女の子、でもドッペル?
そう、ドッペルというとあのクレインの父母のような人とは
言えない形なのですが、このネッサは完全に人間の女の子の姿。
さらには姿形だけでなく、ドッペル=データであるはずなのに
クレインは彼女に触ることが出来ました・・・謎が深まりますっ
さらにさらに、そのネッサが触れたモノが色々と勝手に動いたり
壊れたりぶっ飛んだりと、不思議な力まで宿っている様子・・・
これ、冒頭で島本さん演じるモーランが神殿(?)みたいな所で
言っていたフリュネが盗んだという世界の鍵がネッサなのかも。
ってかこの神殿(?)みたいな所、空の上みたいだしこれがあの
フラクタルシステムの中枢だったりもするかもですね・・・?
そしてネッサ=世界の鍵、世界=フラクタルシステムの世界と
なるわけで、ネッサはフラクタルシステムに関わる鍵ということに・・・
でももしネッサがフラクタルシステムに関係しているのだとすれば、
ドッペルである彼女が触れられるのも、モノが触れられておかしく
なるのも説明が出来る気がしますね。何しろ・・・
"世界はひとつ"であり、モノはすべてその世界に内包されている、
そして・・・
その"世界はフラクタルシステムに支配されている"から・・・

さて、ネッサの他にも登場したキャラクターがいましたね。
彼の名前はスンダ。どうやらあの梅ノ森千世バリのうるさい
エンリの兄のよう。でも、服装からいって普通ではない感じ・・・
まぁただの通りすがりであるワケもなく、今回こそ顔出し程度
の登場でしたが、次回以降何やらキーパーソンとなる予感です。
とか言ってて、次回のあらすじを読んでしまったら思い切り
ネタバレされてましたね。えぇ、ここで触れるのは止めときますッ汗
"自分が直接その肌で感じたことは段違いに衝撃だ"
今回の話は彼のこの言葉で締めくくられるかもしれないですね。
すべての面倒くさいことはドッペルがやってくれる、人は何も
しないでゴロゴロしていればいい、果たしてそれは正しいのか?

ドッペルがやってくれる、何を?すべての労働や面倒くさいことを。
これを頭において、クレインと両親の会話を聞くと、色々と考えが
出てくる中でも、特に、"家族"について引っかかるかと思います。
両親は言います、
"信頼しあっているからこそ、互いの自由を縛らないんだ"と。
"家族がひとつ所に留まっているのは信頼のない証拠なのだ"と。
理屈はまぁわかります、常識的に考えておかしい、信頼している
からこそ家族が一緒にいるのだ、という意見があるかもしれません
が、それは見ている自分たちの常識で考えているからで、この世界
での常識じゃありません。この世界の常識では、普通の考えです。
ここはご丁寧に両親の考えを"こちらの"常識に当てはめて考えても
意味はないでしょう。まさにこの両親たちの考えこそが"この世界"
を示していて、描きたいのはクレインの"この世界"への疑問です。
なので、ここでは、両親の考えは受け止めておかないといけませんね。

さて話し戻って、"ドッペルはめんどくさいことをやって"くれます。
"家族が一緒にいると自由を束縛する"="ドッペルで済ます"="面倒くさい"
ってことに、どんな言葉を弄したとしても、表していることになります。
これ!まさにこの考えこそが常識となってしまった世界を舞台に、
それを疑い、"自分が直接その肌で感じたこと"="自らで経験する"
そのことに惹かれ、実感し、探し求めるのが本作のテーマなのでは?
と、こんな風に見ることが出来る場面ではなかったでしょうか。ラスト
でのネッサとクレインによる抱擁の時の彼の気持ちも考えて、さらに
スンダのセリフとも兼ねあって、これが今回の描きたかったことでしょう!

そして、上でも綴った、ネッサとクレインの抱擁シーン・・・まぁ
抱擁というよりはネッサが天真爛漫さ爆発で飛び込んできたと
言ったほうがいいのかも知れませんが・・・汗w
大事なのは"あったかい"という言葉ですね。ネッサはそのままの
意味でしょう。でもクレインは違う、直接肌で感じたあたたかさ
に思いを馳せてはいます、が、それだけじゃない。
その肌から感じた温かさはそのまま心の温かさに還元されます。
自由を束縛しない世界は、つまり人との交流にめんどくささを
覚え、そして交流がなくなり冷めた関係ともなっている世界。
その中にあって、ネッサとの出会いは、心の温かさを与えて
くれる存在であって、それは今までなかった体験だったわけです。
そんなネッサの存在、クレインの中ではどれほど大きなものに
なっていきますでしょうかね、故にそこも見所となってきますね☆

と、そこまで今回の描かれたかったであろう描写がすべて
終わったところで次回への展開の取っ掛かりとして落とし穴!
まぁいうなればこの落とし穴の場面が次回予告ってことですね!
そんなわけで、連れ去られてしまった二人はどうなるのか、予告も
終わってしまったので、次回に期待してこの辺りで今回はおしまいですッ!
次回は、第3話「グラニッツの村」
【あらすじ】
フリュネを追っていたエンリにネッサと共に捕らわれてしまったクレイン!
連れてこられたのはフラクタルシステムに頼らない生活を送るロストミレニ
アムの人々が住むグラニッツ村だった―。旧時代のものがあふれるその村に
ビンテージ好きなクレインは興味津々、好奇心を抑えきれない。
自分が今まで知らなかった世界がクレインの前に広がってゆく。リーダーの
スンダはどうやらクレインがフリュネの行方を知っていると考えているよう。
そんな中スンダ達はフラクタルシステムに大きく関係のある「星祭り」襲撃
を企てていて…。
<過去記事>
・第1話 「出会い」

アニメ感想
でわまた。。。
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