(感想)世紀末オカルト学院 第13話(最終回)「マヤの文明」
第13話(最終回) 「マヤの文明」
すごく綺麗にまとまった作品でした!
文明が立派なヤツだったということが、証明された瞬間でもありました!!
※今回は総評が本編かもですねw

・神代マヤ 日笠陽子 ・黒木 茂 島香 裕
・内田文明 水島大宙 ・文明の母 久川 綾
・黒木亜美 高垣彩陽 ・科学者 二又一成
・成瀬こずえ 花澤香菜 ・軍人 梁田清之
・JK 子安武人 ・歴史家 青山 穣
・スマイル 高橋広樹 ・サブリーダー 桐本琢也
・川島千尋 小林ゆう ・ウェイトレス 葉山いくみ
・ブンメー君 矢作紗友里 ・神代純一郎 矢島正明
【スタッフ】
・脚本 水上清資
・絵コンテ 伊藤智彦
・演出 伊藤智彦
・作画監督 千葉崇洋
【オープニング・エンディングテーマ】
・OP:『フライングヒューマノイド』(歌:中川翔子)
・ED:『君がいる場所』(歌:高垣彩陽)
【あらすじ】
1999年7の月、空から恐怖の大王が舞い降りる――。
ノストラダムスの予言を巡る戦いが終わり、学院は平和を取り戻した。
使命を果たした文明は、退職の挨拶をした後、2012年の未来へ帰ること
を決める。そこへ、市内のホテルに宿泊している彼の母から連絡が入る。
終業式で、ブンメー君の講演会が開かれるというのだ。
しかし当時、学院へ来た覚えは無い
――疑問に思った文明は未来に通信を入れ、恐るべき真実を明かされる…。
"マヤ"の"文明"
最終回、ノストラダムスの鍵は文明の存在、という
ことでしたね。ですがなんともすっきりとまとまり、
ストーリーは終結いたしました☆
サブタイトル、文明がマヤと将来的に結婚ないし
なんかしらで共に生活する、つまりマヤが文明を
ゲットする(笑)ということでもいいとは思うので
すが、ここでの文明はブンメー君の方の文明です。
もうひとつ、マヤの文明は、マヤ"にとっての"文明。
世紀末、ノストラダムスの鍵を共に探したその時間
を過ごした、マヤにとって影響を与えてくれた、大
切な思いを、心境の変化を与えてくれた未来の文明
の、マヤにとっての存在、そちらの意味の方が強い
と、じぶんは思ってしまいますね。
二人が出会う瞬、それが鍵


未来から来た文明の存在こそが鍵、正確にはその文明と
過去のブンメーが出会ってしまうことが時空のひずみを
生み、破滅へのトリガーとなる、ということが真相でした!!
この後の、文明がブンメーの頭に手をのせて言った、
"これからも自分の足で歩め"という言葉がでも、強烈に
心に響きましたね、。
思い悩んでいた自分が、自分へと向けるメッセージ、
短い言葉の中に込められたこの文明の今まで、すべて。
そして、これからの覚悟、すべてが文明のかっこよさ
を引き立て、そして見るものの気持ちを掴んだのではないでしょうか?
主役としての文明
歴史が変わるのは、ここからだッ!!

散々今までへたれっぷりを発揮してくれた主役・文明。
ですが最後の最後で、すっごくカッコいいところを見
せてくれたと、痛烈に感動を覚えて、もう鳥肌モノです!!
"自分の足で道を切り開く"
今思えばたしかにずっと誰かの後にくっついていったり、
その場に流されたりしていました。でも、そのヘタレが
克服された瞬間がまさにここ!彼は"自分での足"で、
任務としてというよりも、自らの決めたことで宇宙人と
戦い、これを撃退、世界を救ったわけです。
あのヘタレっぷりがここでまさかの強烈なインパクトを
与える複線的なものになるとは思っても見ませんでした、
本当に文明には申し訳ないかぎり・・・汗
あのOPがBGMで流れ始めての文明の姿、見ていて誰もが
ゾクッと、背中に来るものがあったのでないでしょうか?
内田文明、本当に立派だったッ!!!
総評
アニメノチカラも始まって早9ヶ月、のべ3作品が放送されて
参りました。『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』、『閃光のナイトレイド』、
そして『世紀末オカルト学院』。
これらの3作品の特徴は言わずもがな、オリジナル作品である
ということ、それからそれぞれに強いメッセージ性があること、
ではないでしょうか?
まぁ前2作についてひとつずつ書いていると長くなってしまい
ますし、たしか作品ごとに書いたような気もするのでここでは
割愛しますが、近年の萌えエロ趣向主流になってきた中にあっ
て、その描かれるテーマは繊細かつ真剣で、アニメノチカラは
まさにオリジナル性に溢れた作品たちだったと思います。
そんなメッセージを発信するアニメノチカラ作品、今回の焦点
である『世紀末オカルト学院』について。
上で、アニメノチカラは強いメッセージ性、テーマがあるといい
ましたが、たしかに前2作品と比べると、少し趣向も違って難し
いかと思います。今作でテーマ=ストーリーの軸と考えてしまう
と、目的が世界の破滅の回避、ということになってしまい、ここ
でいいたいテーマ、とは違ってきてしまうと思います。
なので見方によっては"テーマ"はない、とも言えるのではないか
とも思います、でも、じぶんなりに感じているテーマを書こうと
思います!!
テーマ、それは"過去から見つめる未来(今)の自分達"
そしてこれはメッセージにもなっていつかと思います。
今回のストーリーは、迫り来る怪奇現象を、"鍵を探す"
という軸・目標を中心に解き明かしていく構成でした。
でも、その構成された話の中で、さりげなく所々に描か
れていたのが"過去の思い出"。そしてその過去の思い出
を振り帰りつつ未来(今)を考えている、というもの。
文明やマヤの過去の境遇の話も、亜美とパパについても、
亜美のパパとマヤ、マヤと亜美、それにあかりちゃんの
話だって"過去の思い出"というパーツがそれぞれ散りば
められ、それは出来事になにかしらの影響を与えていま
した。
たしかにテーマ=ストーリーの根幹・軸と考えるのなら
世界破滅の回避ですが、テーマ=メッセージということ
で捉えるのならば、こちらではないか、こちらであろう
とじぶんは思います。
もちろん、これはむしろじぶんはそう思っている、思い
たいという気持ちが働いていることは決して否めないの
で、とんだお門違い、間違いだということが十分すぎる
程あるかと思います、ですが、やはり見ていてじぶんが
感じたことなので、間違っていても、書き残して置きた
いと思います。
では次に個性的なキャラクターなんかについて軽く触れ
ときましょう!
マヤや文明は置いときまして、やはり気になるのはJK
やスマイル、こずえといったいわゆるギャグ要員と思わ
れる存在、そしていきなり熟年魔女っ子と化した画伯と
美風、まぁその辺りですよねやっぱり☆笑
ギャグ用員とも思える彼・彼女らですが、このキャラ達
はやっぱり必要不可欠な存在だったことは確かですね!!
"世界の破滅"という深刻な事態を回避するというマジメ
なストーリーの中にあって、ふと笑いの要素を入れて、
物語を堅苦しい雰囲気に縛りつけることがないような
状態を作ってくれておりました!また、所々で物語進行
に影響を与える行動をとるなど、大きな存在ともなりま
した。
さらにツッコむならば、彼・彼女らのおかげでマヤを
柔軟に、そして過去のマヤと同じような明るさを取り
戻す(見た目というよりは気持ち的に!!)一助となって
いるというのも見逃せない点でした☆
まぁギャグがやっぱり強かったのでそちらの方が圧倒
的に印象には残ってますがねw洗脳されたこずえとか
ダウジングマシーンで無双したJKとかですね~笑
そしてあの二人の魔女っ子!今思えば本当に台風の
ように過ぎ去っていった二人な気がします。まぁ、
最後の文明の印象が強すぎるのも要因として考え
られたりもしますが・・・汗
けっきょく、黒魔術師の美風の存在とはなんだった
のでしょうか?あそこで黒魔術師が文明をマヤ共々
殺してしまえば、もしくはマヤだけでもいいのです
が葬ってしまえば、文明がブンメーと出会う機会は
失われ、世界の危機は起こらなかったことになります。
そのときはそのときで、彼女が引き金となり宇宙人
が現れ、世界は破滅へと向かったのでしょうか?
そんな感じにあれこれと考えていくと、すべてが
時間軸の必然に思えてきてキリがなくなってしまい
ますねッ汗・・・やめておきますか☆笑
とにかく、あの魔女っ子たちはこの作品に超展開
をもたらした存在として記憶にとどめておくこと
にしましょう♪
さて、アニメノチカラ、テーマ、キャラと見てきまして、
とりあえず次に最終回を終えての時間軸の確認、それから
出てきたSF理論をおさらいしておこうかと思います!!

この図1からして流れが『涼宮ハルヒの消失』と同じ
なんだなぁという感じがした人はじぶんだけではないはず!!
そして、今回描かれてきた出来事は、これだけの時間軸
の中の、ほんの一瞬、オレンジで丸くなっているあの部分、
未来の文明とマヤが交わったあの瞬間だけなんですよね。
そう考えるとまた違った思いも出てきそうです。そして、
タイムトラベルを扱うと必ず出てくる疑問、それがタイム
パラドックス!正直、じぶんはSFとかよくわからない
ので解釈の仕様がないのですが、この永遠の疑問をテーマ
として提示されたとき、毎回思うことがあるんです。
それが、"時間軸の必然性"
これを言ったら元も子のなく怒られると思うのですが・・・
歴史が変わった、とかいいますけど、この歴史が変わる
ということ自体すらも、一本の歴史の時間軸の上のこと
なのではないかなぁ、ということです。
"歴史が変わる"ということ自体も"歴史の一部"であって
必然の出来事だったんじゃないかな?と毎回思うんです。
これ、なんてバカげた考え、何も解決してないじゃない
か、とも思うのですが、でも、これもアリだと、じぶん
は思ってます・・・!!
話がそれましたが、次はこれ!!

情報量がなんちゃらという話。これってコップで考えたら
わかりやすいかなぁと思ってみたり笑
コップの容量が世界のもつ情報量の容量、水が情報量。
もし、後からないかしらの水(情報量)が加えられても、
瑣末な量(情報量)であれば表面張力で零れることなく
コップで受け止められ、そのうちに蒸発なりして何事
もなかったかのような状態に戻る。ここでの表面張力
が、作中で言っている情報量の変動幅での情報吸収力。
そして問題とされるのが図2の下の状態。加えられる
水(情報量:ここでは未来からの情報のフィードバック)
が多すぎると表面張力(変動幅)では抑えきれずに水は
零れ落ちてしまう、その零れ落ちる水が作中での文明
であって、時空のひずみを生み出す要因となるという
こと。
さらに、零れ落ちた水の存在である文明はまさに世界
(コップ)から零れ落ち、排除される、それがここでの
話、だったのではないかなぁと思うのですが、これで
合ってるんでしょうか?ここまで書いておいて疑問形
もあれかと思いますが、どうなんでしょうか?汗
と、いうことで長々と関係のないことも含めたくさん
書いてしまいました、実はまだまだ書きたいこと、思い
がたくさんあるのですがあまりに書きすぎると締めが
悪くなるのでもうそろそろ締めようかと思います!
最後に、マヤと文明のその後、やっぱりこれが一番気に
なるところだと思うんですよね。
じぶんは、幸せであり、そして悲しくもあるかなぁ
と感じています。なにしろ、マヤが好きだった文明
はあのヘタレていた、でも最後はすごく立派だった
文明であって、ブンメーではないわけですよね?
時を経て、今2012年の平和な世界でブンメーとマヤ
は結婚なりなんなりで共に生きています、でも思い
を共有は出来ていない、"1999年という過去"にあった
あの出来事を、思い出を共有は出来ていないわけです。
最後まで"過去の思い出"が絡んできました、そして
やっぱり今考えてみても複雑な気持ちで胸が支配さ
れてしまいます。
でも、これは文明が消滅してしまったと考えるから。
状況的にも理論的にも、フラグ的にも文明は消滅し
てます、でも、消滅の確たる証拠は示されていない。
だから、文明は生きていて、今マヤと共に歩んでいる
文明はブンメーではない文明かもしれない・・・
そう考えることだって出来るんです!!じぶんはそれ
がいいと思ってます!!
そんなのありえない・・・?そんなことありません!!
あなたがそれを"信じる"限りは・・・・・!
アニメノチカラ、3作全部大好きです!!キャストの方々、スタッフ
の方々はそれぞれに違いますが、全部最高でした☆
本当に、素敵な時間をありがとうございました☆!!!

<過去記事>
・第01話 「マヤの予言」
・第02話 「文明の到来」
・第03話 「美し風、吹き抜けて」
・第04話 「文明の崩壊」
・第05話 「夏のこずえ」
・第06話 「文明の道程」
・第07話 「マヤの亜美~ゴ!」
・第08話 「まんま亜美~ヤ!」
・第09話 「雪のあかり」
・第10話 「暖炉のあかり」
・第11話 「マヤの死」
・第12話 「千の風、美の尋めゆき」

にほんブログ村
でわまた。。。
- 関連記事
-
- (感想)世紀末オカルト学院 第13話(最終回)「マヤの文明」
- (感想)世紀末オカルト学院 第12話「千の風、美の尋めゆき」
- (感想)世紀末オカルト学院 第11話「マヤの死」
| 世紀末オカルト学院 | 22:55 | comments:0 | trackbacks:45 | TOP↑