(感想)閃光のナイトレイド 第10話「東は東」
第10話 「東は東」
【メインキャスト】
・三好 葵 吉野裕行
・伊波 葛 浪川大輔
・苑樹雪菜 生田善子
・鍵谷 棗 星野貴紀
・桜井信一郎 大林隆介
・一ノ瀬 岡本信彦
・高千穂勲 平田広明
・静音 川澄綾子
【スタッフ】
・脚本 大西信介
・絵コンテ こでらかつゆき
・演出 筑紫大介・榎本 守
・作画監督
【オープニング・エンディングテーマ】
・OP:『約束』 (歌:ムック)
・ED:『未来へ・・・』(歌:HIMEKA)
【あらすじ】
預言者との面会が叶わなかったことで溥儀の不興を買った満州国政府は、その機嫌を
取るように、皇帝即位の式典を予定より早めて執り行うことを決める。葵たちはその
頃、ドイツから大連を通って兵器が国民党に運ばれているという情報の裏を取る為、
大連港にいた。だが、そこに現れた高千穂勲によって葛が拉致される。連れていかれ
た先で、葛は勲の野望の一端を聞かされる。そして、そこで葛が見たものは・・・。
高千穂勲の野望、伊波葛の苦悩
葛を連れ去り、ウランの濃縮施設(だろうもの)を見せ、世界秩序の如何について
語った高千穂勲。彼の言葉を聞いて、それに心動かされるものがあったのか、葛
は結果として桜井機関のメンバーを裏切るような行動を、具体的には高千穂と共
に現場から逃走した。
葛は基本的には陸軍士官学校時代に講演で聞いた石原莞爾の「世界最終戦論」に
かなり影響を与えられているようで、高千穂が見せた、圧倒的な破壊力を持つで
あろう新型爆弾の製造を目の当たりにしてかなり心がぐらついたのでしょう。
軍人として、心が揺れたときは祖父の手帳を見てきた葛にとって、その手帳もな
い今、抑止力はなく自分の考え・意思に素直に従った、ということでしょう。
これから二人はどこへ向かっていくのでしょうか?
一方の高千穂勲は、結局なにをしたいのでしょうか?彼の発言から、新型爆弾に
よる「世界最終戦論」を否定するわけではなく、その抑止力は理解している様子。
だがその抑止力、おそらく核兵器だろうが、それを用いることは歴史に言う冷戦
状態となるだろう。
確かに血を流し合う戦争は起こらないが、不安定な世界秩序、逆に言えば超安定
秩序でもあるが、不安要素が満ち満ちた世界となりえてしまう。
そこで、もしじぶんだったら、冷戦状態も交戦状態も招かずに平和を望む、そして
抑止力として諸国に対して絶大な影響力をもつ兵器がある時ならば、とるべき方法
はひとつだろう、と個人的な考えを以下に書く。
「東は東」「西は西」の精神・現実を打倒し、かつ大アジア主義思想の拡大となり
えるであろう構図、
統合:国境という概念の消滅
だろう。そもそもなぜ抑止力が必要なのか?それは血が流れる戦争が起こる可能性が
あるからだ。ではなぜ戦争が起こるのだろうか?
それは戦争をする国同士の利害もしくは思想が一致しないときだろう。この状況を打
開するべくとる方法は二つ。話が差し戻しになるが・・・
・戦争をして、相手を屈服させること
・利害の一致、もしくは互いの合意
しかないだろう。だがそもそも話し合いではどうにもならないから戦争が起こるのが
常道だろう。
しかし、なぜ戦争が起こるのか?の根本的前提を焦点にしてはどうか?つまり、
戦争をするには相手が必要だということ。
複数が存在するからこそ、そこには複数の意思があり、互いに受け入れられないもの
が存在する。だがしかし、意思がそもそもひとつしかなければ互いに争う必要はない
し、出来るはずもない。
つまり、ブロック体制などといった世界を二分する勢力図ではなく、世界を丸ごと含
んだ勢力1つを生み出せばよいのである。
大アジア主義のように唱えるならば、
世界は連帯せよ
だろう。この新たな国際秩序、いうなれば世界政府の建設こそが戦争の発生する根本
要因を排除する唯一の方法だろう。
日本、中国、アメリカ、イギリス、フランス、といった概念の消失はその国に忠誠を
尽くす軍人にとっては論外な話ではあり、抵抗もあるだろう。
日本の幕末、藩という概念を例にとれば分かりやすいだろう。たしかに無謀だの、
馬鹿げていると思われるだろうが、だがしかし、この思想は日本に変革をもたらしたこ
とは事実、つまりあながち頭ごなしに否定される話ではないと思っている。
ここまでなんだか偉そうに言ってきたが結局のところ、高千穂勲の考え、これは実際に
はわからない。上の考えはあくまでじぶんの考えであっておそらく違うだろう、だが
せっかくなのでひとつの可能性として書かせてもらう。
次回、第11話

【あらすじ】
高千穂勲と葛の行方を追う葵たちは、大連で身柄を確保したイギリス人スパイから
得た情報と、棗の調査によって、勲たちが計画の準備作業を行っている場所を突き
止める。だが、葵たちの行動は何者かによって洩れ、彼らがその場所へ着いた時に
は、勲たちは計画の中核となる兵器を運びだそうとしている所だった。彼らの逃走
を阻止する為、必死で追った葵たちは勲と預言者が行動を共にしていることを知り
驚く。
<過去記事>
・第9話「新しき京」←死んだと思っていた恋人を前に揺れ動く葵。
・第8話「凍土の国で」←現在欠番
・第7話「事変」←現在欠番
・特別篇「預言者」←古来より日本の歴史を裏で操るという存在、それが預言者。
・第6話「乱階の夜」←"アジアは連帯せよ!"高千穂勲の考えるこれからの国際秩序。
・第5話「夏の陰画」←スパイの運命、かくあるものかな・・・
・第4話「カメラと包子と野良猫と」←コメディ回!"葵と葛と野良猫と"笑
・第3話「ビッグフォーは影に落ちる」←新たな能力者現る!!その者の正体とは・・・?
・第2話「回想のロンド」←ただ、純粋に音楽を奏でたかった・・・
・第1話「救出行」←こういう歴史物大好きなじぶん的に最高作品!

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でわまた。。。
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